墨自衛『字絵』隊観閲式2ndもいよいよ
ラスト2日は一般無料公開となります。
経営は組織としての戦いをしているのであるが、“リーダーシップ”とは「組織を動かす力」であると定義したい。では、人の集合体である組織を動かすには、何が必要とされるのであろうか。
“リーダーシップ”を発揮するための基本条件が3つあると考える。
(1) 目的実現への信念と熱意
組織の理念・目的を熱く語る。その実現のためのヴィジョンや戦略を描き、針路を決定することである。
(2) 動機づけと啓発
貢献意欲をいかに引き出すか。メンバーの価値観に訴えながら、仕事へのロイヤリティを高めていく。いつしか仕事そのものによって動機づけられていく。
(3) コミュニケーション
人心の統合を図り、メンバーの力を結集するには不断のコミュニケーション力が必要とされる。
権限受容説という言葉があるが、“リーダーシップ”もそうだ。受け手側の姿勢を無視できない。リーダーとメンバーがどのような状況にあるとき、もっとも“リーダーシップ”は発揮されやすいのだろうか・・・。
? アメとムチの権限、? 知識の権限、? 信頼の権限・・・。むろん、信頼関係が良好なときである。
「“真摯さ”を絶対視して、初めてまともな組織といえる」(ドラッカー)とあるが、信頼のベースは、“真摯さ”(正直さ、誠実さ、高潔さ、信念の強さ)である。では、どうすれば身につくのだろうか・・・。それは、思想・価値観をしっかり学ぶしかない。
“リーダーシップ”の重要性が叫ばれている背景には、パラダイムシフトがある。未曾有の大転換期の中で、組織が生き延びるためには抜本革新を断行する他に方法はないのである。
「治世のマネジメント、乱世の“リーダーシップ”」という言葉があるが、その意味においても、「“リーダーシップ”とは変革を成し遂げる力量である」と考えても良いだろう。
“リーダーシップ”にとって、まさにリスク(=変革)こそ価値なのである。
(H25.9.30)
”多聞言葉”シリーズ(キハ‐53G)
臨床会計学
“臨床会計学”とは、聞き慣れない言葉である。
テーマは『会計人はどう経営に貢献するのか? “臨床会計学”の構想』であった。
周六氏が“臨床会計学”の構想へ取り組んだ動機は、「先生の研究は世の中に役に立っているのですか?」、その一言からであったという。 「そんなこと考えるのは研究者の仕事ではない」とか「価値は送り手ではなく受け手が決める」などいう考えも、学者の間ではあるそうだが・・・。産学官連携がいわれるようになって、久しい。立場の違いを超えて、関係性が生まれるのは有難いと思う。現に、関係性の良さは必ず生産的な状況をつくりだすことを経験において知っている。
“臨床”とは、現場を重視する考え方をいう。
その意味においていうと、「会計学はもっとも実践知を重視し、帰納的に理論化したものだ」と思うので、そういう視点で体系化されると、知の共有化が一層進み、経営者にとって大いに有難い話ではないかと考える。
“臨床会計学”の構想とは、「実践知(経営者)〜“臨床知”(職業会計人)〜科学知(学者)」の循環体系を構築することによって知と行の統合化を図り、会計学が本来持つ実践的な価値(社会貢献)を一層高めていこうという意図がある。
従来、会計学と言えば、経営者にとっては、制度会計(利害関係者への報告目的)のイメージが強く、「義務だから、しょうがない」という受け止め方をしている人たちが多いようだ。しかし、会計学には昔からもう一つの領域がある。それは、管理会計と呼ばれるもので、経営者の意思決定をサポートするための会計の領域である。すでに、お馴染みのABC分析やBSCなどは、その領域の研究から生まれた手法である。
「会計がわからんで正しい経営ができるのか!」(京セラ・稲盛会長)の言葉は、会計の外にMAS(経営助言)の手法を求めて迷走していた多くの会計専門家の目を覚まさせてくれたと思う。
周六先生は、“臨床会計学”の構想の中で、「経営者の実践知と学者の科学知を結びつける存在として、会計専門家の役割は重要で、そして、フィールドリサーチャーであるべきだ」と述べているが、小生もそう実感している。多聞会では、それらを未来会計の領域の仕事として位置づけているが、問題発見力(当事者意識)、課題の絞込みと提案力(目的思考)、課題解決へのコラボレーション力などが問われる。
そして何よりも、関係性思考による統合力が問われる・・・・・。
(H25.9.23)