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2015/ 1/12 13:02

”多聞言葉”シリーズ(探喫8‐22)

新たなる創造

 「21世紀は“創造性”の時代である」と言われて久しい。

 だいぶ以前だが、「中小企業を保護すべき“平均的な弱者”と決めつけるより、多様な可能性と“創造性”を持った事業主体」と捉え、その潜在性に期待するような記事を見た記憶がある・・・。迅速な行動ができる中小企業にとって、環境の激変は“創造性”を発揮できるチャンスだという趣旨で、大いに共感したことを思い出している。

 「日本企業の99.7%は中小企業、その7割が新たな成長戦略を描けず、赤字で苦しんでいる」(国税庁調べ)という話を聞くと、“創造性”を発揮できる環境にあるにも関わらず、「なぜ?」という疑問が残る。

 「改めて問う、“創造性”とは?」 その本質は何だろう?また、なぜ、“創造性”は必要なのか?

 “創造性”について考えていると、次のような言葉が浮かんできた。

 純真無垢な好奇心・探求心・チャレンジ・勇気・ひらめき・空想・イメージ・多面性・関係性・伝播性・・・等々。

 それぞれの仕事の領域において、専門知識や熟練技能や経験等を積んでおく必要はあると思うが、どうもそれだけでは、“創造性”を発揮するには不十分のような気がする。“創造性”に適したマインドや価値観が必要なのではないか・・・。

 1, 目指すところが高く、現状に満足しない人

 2, 失敗を恐れず、打たれ強い人

 3, 大胆な発想で、勇気ある行動をとる人

 4, 決して、途中であきらめないという信念の人

 5, 多様性に価値を置き、共感的な関係性をつくれる人

 では、なぜ、“創造性”は必要なのか?やはり、世の中の進化・向上への貢献ではないだろうか。だとすれば、「世の中が根本的に欲していることは何か?」そして、「それを満たすために何をなすべきか?」を、つねに自問自答する必要があるだろう。

 これからの時代では、“創造性”を発揮できない企業は生き残れないという。それでは、どうすればそのような風土が生まれるのか?

 1, 独自な経営観を共有し、目的思考である(システム思考的)

 2, 失敗に寛容で、建設的な意見ができる組織(切磋琢磨)

 3, 主体的な人材が育まれる風土のある組織

 その前提には、統合的な思想や価値観を共有し、互いに高め合えるような学習組織が必要とされるであろう。

(H29.6.26)