新年のお慶びを申し上げます。

”多聞言葉”シリーズ(クハ‐01)

心構え

 心機一転という言葉がある。ある動機をきっかけに、すっかり気持ちや心がよい方向に変わることをいう。年が改まるということは、それだけで心を一新するチャンスだと捉える人も多いだろう・・・。

 さて、「やる以上は、つねに業界において先駆的役割を担い続けていこう!」とのスロ−ガンにて創業が昭和50年5月。今年で、はや39年になる。今年は特に、いろいろな意味で節目を迎えているのは事実であり、これまで以上に変化に対して真摯に向き合う必要性を感じている。

 「自分は、運の強い人間だ」と感じている。何故かというと、自分の人生の節目を迎えて何か新たな行動を起こす必要があるときに、いつも決まって、絶妙なタイミングでの出逢いがあり、自分の背中を押してくれるのである。その流れに素直に従う。それで上手くいくのだから有難い話である。

 ある人が「人生において重要なことは、“心構え”である」といっていたのを記憶しているが、同感だ・・・。“心構え”とは、物事に対処する心の準備、覚悟のことである。もちろん、ここでいう覚悟とは自分の覚悟である。ゆえに、“心構え”とは自分自身の問題なのである。

 人生をどう生きるのか、毎日をどう過ごすのか、その選択肢は自分にある。すべては、自分自身の“心構え”次第なのである。

 あらゆる出逢いは、人の“心構え”に何らかのインパクトを与える。しかし、それにどう反応するかはその人次第だといえる。その意味においていうと、あらゆる出逢いを選択しているのは、自分の“心構え”だともいえそうだが・・・。

 自分の人生を振り返ってみると、大事な出逢いというものが、自分の中にあった“心構え”というものを、いっそう強固なものにしてくれたのは確かな事実である。一切の迷いがスーッと消えるのである。だから、それはもう神様の計らい?・・・運としかいいようがないのである。

 “心構え”とは、ビジネスの世界でいうと、目標への落とし込み、つまり理念や方針そして目標設定という形で具体化されるものだと考えてよい。それらを思考し、決定するプロセスでどれだけ深く考え抜いたか、それが“心構え”(覚悟)の度合いを決め、実践へとつながっていく。

 そして、出逢いとは、心を決めて、実践するプロセスで他との関係性にどれだけ配慮をしたかであり、それが後々、その人の運の強さにも関わってくるものだと考える。

 さあ、年頭において、今一度自らの“心構え”を確認してみよう!

(H26.1.6)

提督の体重 116.00

”多聞言葉”シリーズ(キハ‐60)

結果

 “結果”とは、ある原因や行為から生じた状態をいう。

 つまり、ある行為を行うと必ずある一つの“結果”が生じるのである。「“結果”に一喜一憂する」という言葉があるように、好むと好まざるに関係なく、行為の報いを受けることになる。

 人生や経営にとって「“結果”という概念にどう向き合うか?」ということは、大変重要なことだと考える。そのアプローチを二つの点から考えたい。

 (1) 一つは、“結果”をイメージし、働きかけること。

 できる人だったら誰もが行っている仮説思考は、まさにそれだ。「どんな行動を取ると、どういう“結果”になるか」、それがイメージできている人とそうでない人では差が生じて当然だ。

 本来、経営とは未来からの逆算だと考える。あるべき姿(=結果)を描き、それを達成するために経営資源(=原因)を、いかに環境に条件付けするかを考える行為である。この考え方を大事にして、目標管理を徹底してやり続けると、仮説の精度が良くなり、意思決定の必然性が高まること相違ない。

 (2) もう一つは、“結果”から素直に学ぶこと。

 “結果”に対して反省と検証をしっかりやることは、その後の自己成長にとって大切なことである。特に、失敗という“結果”は本当に様々な学びの機会を与えてくれる。大切なことは、自己責任である。他人のせいにしてしまったら、すべてを台無しにしてしまう。

 「原因と結果の法則」が働いている以上、世の中の道理をすべて知り尽くして行動をしていたならば、実際に思い通りになっているはずで、いつも成功しているはずである。失敗の原因は何か?対人関係か、競合相手か、自己管理の問題か・・・。慢心や傲慢、心の状態もあったはずだ。きっと、自分の中に・・・。少なくとも、自己を肯定できる材料は一つもないと考えた方がよい。つまり、自己否定の材料を見つけ、新たな自己を発見していくチャンスである。

 以上の視点で、“結果”について考えて見ると、「仮説〜実践〜検証」という経営サイクルは、「“結果”から始まり、“結果”に帰する」行為で、そのプロセスにおける行動管理がいかに大切であるかが分かる。

 行動とは、期待する“結果”にたどり着くように、自らが主体的に他へ働きかけ、良好な関係性をつくっていく行為である。

 “結果”は、本当に学ぶ機会である。事実を素直に受け入れたいと考える。

(H25.12.16)